3Dプリンター(FDM)のフィラメント選び

熱溶解積層法で使われるフィラメント素材は基本的にはPLAとABSです。
それぞれ特徴を書いておきます。

PLA
植物由来のプラスチック。
硬く、反りや割れなどの変形が起こりにくいため、初心者でも安定した出力ができます。
反面その硬さのせいでやすり掛けなどがしにくく、後加工で大変苦労します。
また、水分に弱く、出しっぱなしにしているだけですぐ劣化します。
密閉できる袋に乾燥剤を入れて保管しましょう。一度水分を吸い劣化してしまうと元に戻すのは困難です。

ABS
一般的に使われるプラスチック素材です。
こちらはプラモデルなんかでも使われる加工のしやすい素材になっています。
しかし、温度変化で非常に収縮しやすく、気温やオブジェクトの温度差で容易に反りや割れが発生しやすく扱いが難しいです。
収縮率も高い時には10%近く縮むこともあるのでそれを想定してデータを作ります。

慣れないうちはPLAで問題ありません。3DプリンターによってはPLAしか出せないのもABSが難しいからです。
これ以外にも様々なフィラメントがあります。

一部紹介します。
ちなみに素材によって最適な温度や速度は違うのできちんと確認しておきましょう。

メタル
金属が混ぜ込まれたフィラメントで硬く、磨くと非常にきれいな光沢が出ます。
反面、展性が低く、無理な力を力を加えると簡単に割れます。
アクセサリーなどに最適ですね。

ゴム
非常に柔らかな素材でできるのも柔らかくなります。
柔らかすぎてエクストルーダーからうまく送れずそこで絡まってしまうことも。
(私はきれいに出せたことがありません)

PBV
Polymaker製のPLAですが、PLAの感覚で使うと確実に失敗します。
温度が違ったり、素材自体に非常に粘りがあるので糸引きも激しいです。
では何が良いのかというと、エタノールで溶かすことができるのです。
これにより、後加工が大変なPLAを容易にきれいな表面にすることができます。(専用の機械があります)

WOOD
木の混じったフィラメントです。
木の感じが良く出ていて、見た目的にも良い感じな仕上がりになります。
ノズルで溶かす時にも良い香りがするらしいです。(私にはわからないのですが)

最近出ているフィラメントは、出しやすいPLAをいかに加工しやすくするかという傾向にあります。
定期的に新素材も見直しましょう。

 

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