3Dプリンタの詰まり

3Dプリンタにはノズル内にチューブが挿入されているものがあります。
これが焦げたり燃えたりすることでノズルが詰まってしまうことがあります。
こればっかりはもう交換するしかありません。
焦げたチューブを取り出しノズルをきれいにして新たなチューブをはめましょう。

この時大きく切り取りノズルのつなぎ目に空間ができないようにびちっとくっつけます。でないとわずかなつなぎ目にフィラメントが溜まり固まりまた詰まります。

 

フィラメントの先

フィラメントの先を斜めに切ることが推奨されています。ノズルの先端を溶けやすくするだけでなく、これをしないとノズルとチューブの繋ぎ目のわずかな段差や隙間で引っ掛かり、エクストルーダに多大な負荷がかかってしまいます。
フィラメントの挿入時、うまくノズルの先端からフィラメントが出てこないとき、何度も送らないようにしましょう。

スカートの意味

オブジェクトを出力する時にその範囲の外に一本出力することがあります。
これをスカートと言い、予備出力となります。
こうすることでノズルの先端までしっかりフィラメントが届いている状態で出力できます。
また、オブジェクトがこの範囲に出ますよという目印にもなります。
ブリムやラフトを付けるように設定していると、スカートを出力しないことがあります。これは仕様です。

アセトンを使って表面をきれいにする

ABSの場合、表面にアセトンを塗ると溶けて積層痕がなくなります。
PLAの場合は確かに多少は溶けるのですが、きれいになるほどではありません。
むしろ色の付いたフィラメントの場合は白化してしまい戻らなくなります。
白化した後、水に濡らすと白化が収まる時はクリアのスプレーを吹き付けましょう。多少はマシになります。

PLAの表面を滑らかにしたい時はコート剤などを塗り付けてやすります。

噛み合わせのクリアランス

凸凹のオブジェクトを噛み合わせるとき、まったく同じ値を入れるとはまらない可能性が高いです
そのためクリアランスが必要になってきます。
目安としては、ノズル一本分どちらかを凹ませましょう。(0.4㎜なら0.4㎜)
やすりを掛けて調整をしてもいいですが、PLAだとしんどいです。

スライサーやプリンタによっては不要なこともあります。

ダビンチJRのいいとこだめなとこ

BOX型で3Dプリントだけでなく、3Dスキャンもでき、さらに別売りのオプションパーツを使えば革へのレーザー刻印もできます。
しかし、大きく重いです。

PLAしか出力できませんが、そのPLAの残量管理をドラムに内蔵されている基板で行っているため、フィラメントが残っていても基板が0となっていたら出力できなくなります。そしてその基盤がなければ出力させてもらえないので、毎度毎度少量のフィラメントが余ってしまいます。

壊れた時に修理をお願いすると購入番号や購入場所を聞かれるので忘れずメモしておきましょう。

反り対策

熱溶解積層方式のプリンタが反る理由は、熱による膨張からの冷めての収縮です。
これは構造上の難点で絶対に防ぐ方法はありません。

できる対策としては

1.温度管理の厳格化
ノズルやベッドの温度だけでなく、室温や風にも気を付けます。
PLAは急速に冷やす必要があるので、3Dプリンタのファンを全開にしつつ、ヒートベッドの温度も無効にします。
しかし、はっきり言って3Dプリンタのファンを全開にしてもサイズが小さいので大した効果は上がりません。
できるなら扇風機などを使って直接風を当て続けます。
ABSは冬場の低温では激しく収縮するので室温を上げましょう。
という事を考えると、夏場はABS、冬場はPLAが適しているかもしれません。

2.収縮しても反らないようにする
出力時、フィラメントで長い直線を作ってしまうと反ります。
そういう部分を出来るだけ無くすため、肉抜きをしたり分割して出しましょう。

3.ベッドに強固に張り付ける
やや強引な方法ですが有効です。
糊の上に出力するのが定番ですが、もっと強力なものを使います。両面テープなど。ヘアスプレーがいいという情報も。
また、ブリムを出したらそれをテープでがっちり貼り付けるなどです。
この方法の欠点は、オブジェクトがベッドに強固に張り付いてしまうので剥がすのが大変になります。
理想を言えば、水溶性の粘着剤や、温度によって溶解するものを選びましょう。

球を出すには

さあ一番難しいのがこれです。
上半分は問題ないことが多いのですが、下半分はなかなかきれいに出ません。

設定で気を付けたいのがまず速度。速いとまず無理です。
次に積層ピッチ。設定できる最も小さい値を入れます。
サポートもあったほうがいいのですが、サポート自体の設定にかなり調整が要ります。

ここまでやっても真球は「出ません。」

一番の原因はベッドとの接地面です。
接地面が大きくなければベッドに付きませんが、球の接地面積はご存知の通り一点です。
さらに小さいものはスライサーで読み取れないことも多いです。
結果、そこそこのサイズの底面が生まれてしまいます。
ラフトや浮かせてサポートを下に敷いても駄目です。

ではどうするか。
やすりです。
あるいは諦めて別の素材や機械で出します。

真球はでませんが、ボロノイパターンのボール状の物なら出たりします。

出力誤差

3Dプリンターによって得意な形状は違います。
また、出力誤差も結構ありますのでやすり掛けの用意をしておきましょう。

横向きの円はきれいに出るが、縦向きの円は潰れてしまうなんてことも多いです。(積層ピッチの問題でもありますが)
穴は大きく棒は小さく出るなんてものもあり、このプリンターで出力する時クリアランスをいちいち取らなくてよいこともあります。

ABSは収縮量が大きいためなおさら微調整が必要になってきます。